<不定期連載>ニートをを追う者は一兎をも得ず
第一回 ニートはどこに「いる」のか
1.政府が「いる」と言う
【あいまいな「ニート」の定義(Yahoo!ニュース)】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050604-00000011-yom-pol
だからほら、やっぱりニートなんていないんだよ。ニートとして存在させることに意味なんてないよ。
このニュースで知ったのだがニート、NEETの「E」の一つは「employee」で、保険やなんやの、よく知らないけどそういうののある「就職」という意味で使うならば、フリーターも、自分も入っちゃうわこれ。同音異義語の「NEAT」っていう単語を中学の時習って、ニート世代にはお馴染みのミニ四駆(第2世代)の名車「アバンテ」のウィングにこう書かれたステッカーが貼られていたのでよく覚えているのだが、これは「こぎれいで居心地がよい」みたいな意味だったと思う。それと引っかけてるのかもね。
と思って今三省堂のポケット辞書で(gooが重かったから)調べてみると、「1.きちんとした。すっきりした。巧妙な。適切な」で、「居心地がいい」は入ってなかった。その代わり「2.《集合的》牛畜」だって。
労働というのは、小学校で習ったが、国民の義務である。納税、労働、とあと一個なんだっけ、恋愛? が、確か三大義務として国民にのしかかっている。そういう意味では、労働に従事しないニートは、非国民ということになる。国がニートをあくまでも存在させ、「対応策」を練り進めるならば、ニートはいずれ晴れて「犯罪者」に昇格し、刑務所で労働の歓びを味わうことができる。いっそのこと、15〜35歳の犯罪者予備軍を全部「ニート」ってことにしてしまえばいいのではないか。
ニートがホンモノであった場合、彼らは労働に耐えられず死んでしまう。劣勢ピクミンである。やったことないけど。ニートが存在することは「ニートなんて死ねばいい」ということなのかもしれない。
2.メディアがいると言う
政府が「いる」と言うのも、メディアから伝え聞くしかないのであるが、そのほかに、ニートにカメラを向けたドキュメンタリーとして、夕方のニュースや土日のドキュメント番組に、ニートが五体を晒すことがある。
ほら、いるじゃないかニート。歩いて、飯食ってるじゃないか。
いんや、これはCGかもしれない。メディアとはそういうモノである。CGは言い過ぎだとしても、そのニートはテレビ局から何らかの対価を得て、社会貢献しているのだから、その時点ではフリーターだよねとりあえず。
3.インターネット上で自称している
ブログ検索を掛けると、数百件の「ニート」を自称する人のブログが存在していることが分かるはずだ。やってないから正確な数字は知らないが。彼らは、政府が規定するニートではあるかもしれない。あるいはメディアが示すニート像に近い生態かもしれない。しかしフリーターの私から言わせれば、彼らはニートというキャラクターを利用して社会的に有用なブログを更新し続け、あわよくばブログ本を出したいと願っているという「就職願望ありあり」な、立派な「サラリーマン」である。冗談だけど。
4.ウチの友達でいるんですけどニート
そう、友達に? 私にもいる。彼にはいずれ協力を願おうと思う。しかし、あなたが彼らをニートと呼び、蔑むことによって俺はこれでいいんだ的優越感、下には下がいる的安心感を得ていませんか? ニートとは、そんなあなたのココロの闇が生み出す妖怪なのかもしれません。
(第二回につづく)
※募集!
自称ニートで、明らかにバカにするような質問に真面目に答えてくれる人は
neet@tokutoku.or.jp
まで。あとニートをイメージして描いたイラストも募集! どんな形式でも大丈夫なので、年齢と性別、自称する職業を添えて同じアドレスまで!
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あらためて本日の575。
「蒲公英に 誘い出さるる S心」
これはシルミドを見ている途中で親子丼を作ろうとしたときに卵がないことに気づいてスリーエフまで買いに行き、戻って家の前に自転車をとめたとき、一月ほど前、やはり自転車をとめたときにまだ黄色かったそれを蹴り飛ばしたのと同じタンポポが、綺麗な綿毛に化けていたのを見つけて、また蹴り飛ばしたくなった自分の気持ちを見つけて詠んだものである。ニートのことを考えていたのも、シルミドを見ていたことも、関係がないとは言い切れない。俳句ってすごいね。心の中が、見えちゃうんだね。