球春再来

三回連続で、森永乳業の「BB536」というヨーグルトを買い食いしている。今もそれを食べている。四日で三個、四打席三打数三安打ということになる。もう山田太郎である。

なぜそれを選ぶのかというと、100円(税込)だからであって、これから花粉症のことも考慮するなら、137円のKW乳酸菌でいいのであるが、どうもヨーグルトに137円は出しがたく、かといってグリコのビッグヨーグルトよりも、カップに「春季限定」と記された「BB536」を、しかしそれ以上の説明は皆無であるにも関わらず、ついつい手に取ってしまうのである。

(※今や***円産業とも言われている花粉症ビジネスだが、本当に勝ったのはどちらなのだろうか的なことを、ホームページやなんかを参照して、必要ならばドカベンも絡めてシメる)

新作レンタルも100円デーだったので『24』第2シーズン最終巻と、こないだテレビで今敏が出てたのを見たので『東京ゴッドファーザーズ』と、『いかレスラー』借りて『いかレスラー』を見た。『いかレスラー』、思った通りのいい話だった。たぶん本家の『えびボクサー』をわざわざ池袋まで見に行って、定価で入って、ポスター買って、3000円近く払ったのに普通の映画でがっかりしたのだが、それよりは、ばかばかしくて楽しかった。『えび』にはこういうばかばかしさを期待してたんだなぁと思った。まず何言ってるのか分かんないんだもん、いかが。あとで見ると、字幕つけられたんだけどね。

話が完成してしまうことの可笑しさ、というものが、ないもんかなぁと思っていて、そういう小説を書いて文学賞落選したりしているのだが、落選したとき自分を慰めた台詞と同様、映像ではアリなのかもなぁと思うと同時に、っていうかそれをB級ってゆうんじゃん気をつけてと諌めた。

いかレスラー』、ディテールが社会的じゃなかったところが成功のカギだったんじゃないかと思う。お約束通り核実験か何かで巨大化した『えび』はとことんイギリス映画で、下手するとケン・ローチみたいだったもん、えびのくせに。その点『いか』は、放射性物質がありそうなところで「修業して」「解脱して」いかに「昇華」だもんね、ばかばかしいよね。