ホットドッグ

ほえる犬は噛まない』。

公開当時から、主人公の女の子がかわいいんじゃないかと思っていたのだが、予想以上にかわいかった。

韓国映画は好んで見ない。テレビで『アタック・ザ・ガスステーション』を見て以来。韓国でハリウッド的な枠を目指して打ちだされたものが、日本に渡ってきた時に(ありもしない)ミニシアター的な見どころをデコレーションされ、あたかもそれが始めからの狙いだったかのような売れ方をしているという虚像彫りに加担させられてる気がして。

主人公のかわいさにぶら下がりながら見ているうち、この監督の客観性は信用に値するものだと思えてきた。二点、

1、屋上で主人公が走ったときに周りにサポーターが現れるシーン

2、一人になった男が喫茶店かどこかでトイレットペーパーを転がすシーン

だけが、ちょっと気を抜いたんじゃないかと思える程度で(1に関しては、わざとやっているのかもしれないが、わざとだという情報が見て取れなかった)、かなり面白かった。

DVDで見たのだが、映像特典の監督のプロフィールで、日本人の眼を意識して作ったんじゃないかという思いが強くなる。二点を除き、奏功していると思う。「韓国映画アカデミー」出身とあり、サッカーで言う「ライバル国」の図式に当てはめてみたりするが、サッカーと同じことになるという試算に。大振りの素振りを繰り返してるわけだから、力はつくだろうと。

主人公ヒョンナムを演じたペ・ドゥナは同い年で、更に高感度アップ。最初は韓国の田畑智子、と名付けようと思っていたが、見終わったころにはもう立派に「ドゥナ様」。本国ではバラエティの司会とかやってんだって。大久保辺りのレンタル屋に行けば見れるかな。

ところでこの日本好きの監督の最新作があの『殺人の追憶』だそうで。なんか村上春樹のノンフィクションワークのようで、それはそれでマユツバなのでありました。