ファイアーワーク

ケロロ軍曹』、オリンピックの存在を知って燃えた軍曹に付き合ってシンクロナイズドスイミングを演じるような、ギロロのオイシさには嫉妬。大まかにはノリツッコミなのだが、ノリとツッコミが乖離している点が斬新。乖離というか、剥離というか。

結果的にシンクロは結果的にフリだったことになるのだが、伏線と本線の乖離で笑わせるというのもまた『ケロロ』の斬新さだ。しかも100%故意であるこの乖離がギロロケロロの顔芸をそれぞれの立場で際立たせる。ここに「東映演出とサンライズ作画の幸福なる出会い」(「アニメージュ」6月号p.88)の真骨頂を見る思いである。

本屋で『心霊ジャパン』立ち読み。トーキョーウォーカー7/21号、待ちきれない花火大会オールチェック、みたいな表紙で微笑むのはグラビアアイドル佐藤寛子。中身も中身で、東京を中心に全国の心霊スポットを紹介、とは名ばかりで、巻頭特集から織田無道六本木ヒルズなど都内の観光スポットを徐霊して回っているだけで胡散臭いのに「記憶に新しい、回転扉の事故も悪霊の仕業なのか・・・」と見出しが付く。それでいて、全体的に薄味なのかといえば、記者がそれぞれ自分の持っている一番マニアックな部分だけを言いたがっているかのような客の置き去り様。一読をお薦めする。