ツインタワー

昼前に起きてビデオで『ロード・オブ・ザ・リング二つの塔〜』を見る。タイトルから察するに二つあるはずの塔が、一つも確認できなかったのは気のせいだろうか。「塔は僕らの心の中にあったんだ!」みたいな流れか。

ゴラムが今回はコミカルな役回りで・・・と聞かされていたのに、彼は大衆演劇的悲劇を最後まで演じきった。もしかしたら『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の登場人物と勘違いしていたかもしれない。

主人公、結局3時間何もしなかった!!

王の帰還」を堪能するためには、最初から見直す必要がありそう。めんどくせー。

そのまま品川アイマックスシアターまで『イノセンス』を観に。

オープニングから度肝を抜かれる。攻殻機動隊を見てないし読んでないので背景は分からず、聖書等の引用もほとんどちんぷんかんぷんなのだが、テーマと映像にヤラレる。この、テーマと映像にヤラレる感は、『ファイト・クラブ』を見たときのそれと近い。

ヤフーのユーザーコメントを二つ三つ見たのだが、その中の一つ、「品川アイマックスシアターで観ると良い」という意見に従って本当に良かった。嘘みたいにデカい画面で、大げさでなく「体験」できるなら、1500円は決して高くない。なんならもう1回見に行ってもいい。

もうひとつ、多数意見ではないだろうがヤフーで見たイノセンス評、「分かりやすいテーマを小難しくしてしまっている」というのには、反対。分かりやすいテーマを分かりやすく、ではバカのコピー作業にしかならない。光の粒、音の粒になって、テーマは観客の細胞を侵してくる。さっきからテーマテーマと、それがハナから存在するかのように述べているが、侵されて変化して、形作られたものが、テーマなのだ。

というわけで『ドッグヴィル』と同じ意味で、全く他人事ではなかった。人形の「存在」をどこまで現実問題として受け入れるかがキモだと思うのだが、DVD等で見るときまで結論は保留しておこう。初見の感想は「テーマと映像にヤラレた」だけで充分。

品川駅新幹線口の有機栽培コーヒーを飲みながら帰宅して、『鋼の錬金術師』を見る。『ぴちぴちピッチ』同様、変なのが出てきた。

上着を羽織って近所の銭湯へてくてくと。2階で開催されるアニメ会トークライブ「がんばって2時間萌えまっしょい!」を見に。終わってみれば3時間萌えていた。3時間何もしなかったロードオブザリングの主人公とは大違いだ。

『美鳥』を録画しに一旦帰宅して、一段落した打ち上げ会場へ自転車を飛ばす。アニメ会の四天王に囲まれ、朝まで濃ゆーいアニメトーク(※注:彼らは3時間のトークライブを終えた後です)。おおいに勉強させていただく。

就寝、昼過ぎに起きると三平×2さんからメールが。

「お前も俺らと同じ病気だ!」

生まれて初めて、病気の宣告で嬉し涙を流す。