換骨奪胎

バイト中に川上弘美『蛇を踏む』(文春文庫)を読んだ。川上弘美大好きで、古本屋で見つけるたびに買っているが、デビュー作っぽい3作品が収録したこれをまだ読んでなかった。ジャンルを求めている感じと、作家としての価値について、無自覚かもしれないが意識が感じられた。

ネームバリューが出てからの方が、本来の面白さが出てきたんだと思う。「蛇というのはもちろん何の象徴でもなくて」とか、思っちゃう感じがまだあって。芥川賞受賞作、だからかもしれないが。

デルコンピュータのCM、あの3人の女性の関係は何だろう。三姉妹? 同居人? たぶん、何も考えてないんだと思う。たとえ正式設定があったとしても、何も考えてないことには違いない。

不機嫌なジーン』。『スクールランブル』第5巻を読みながら見ていて、エンディング間際に読み終えたのだが、「まだやってたの?」感が。2時間ドラマかと思った。たぶん、山場がなかったからだと思う(スクラン5巻が面白かったからだろうけど)。

で、残り7分くらい、最後のシーンだったのだが、3回笑わされた。面白いのかもしれない、このドラマ、とエンディングで脚本:大森美香でした。

竹内結子は目に見えない「B級演技養成ギブス」を纏っているよう。脱いじゃえばいいのに。

スクラン沢近愛理ちゃんってことでいいですか? ごめんね、なんか。お騒がせしちゃって。黄薔薇系だよね愛理ちゃんって。

地下鉄(銀座線)中で、癌にかかったらしい祖父か誰かが、元気でいるのだというような、女性二人(おそらく30代)の会話が聞こえてきた。聞き役の女性が「そりゃ魂が太いねえ」。「うん」と曖昧な返事は話し手の女性。「魂が太いとしか表現しようがないよ」。

正月実家に帰ったところ、姉がなんと、霊感キャラになっていた。女性は、年齢を重ねるごとに、スピリチュアルなものとの距離が固まってくるらしい。江原啓之の客は例えば、ごっそりそこなわけである。きもちわる。

アンガールズが出るかと思って見ていた先週のエンタの神様でインパルスがコントをやっていて、ウーマンリブ(という表現ではなかったけど)の幼稚園の園長(板倉)が、桃太郎を読み聞かせる先生(板倉じゃない方)に説教し、ストーリーをわい曲するというネタだったのだが、あれは板倉か板倉じゃない方か、どっちがネタ書いてるのか知らないが、男の脳だなぁと思った。だいたひかるのネタは、両方が混在していた。彼女のネタを書いている男性作家は、ざくろとか食いながら書いたらいいんじゃないか。

その点、天然で、2段上のような「女」の脳で考えてしまう瞬間というのがあり、そこしか空いてないからと言って下北沢のカフェなどでお茶を飲みながら恋バナなどしていると、「波長が」などという単語を使ってしまうので気をつけたい。「え、今波長って言った?」と即座に注意してくれた友人に感謝したい。

『蛇を踏む』を読みながらそんなことも思った。