デッドマン

数日前の晩、夜道を歩いていたら、暗闇に横たわる物体が。人の死体だったりしたらどうしようと思えば思うほど、そうとしか思えなくなってくる。いよいよすれ違おうとしたとき、その頭部が、

ごろり。

ギャー!

にゃー。

実際には叫んでおらず鳴いていないが、その正体はゴミ袋とそれを漁る猫だった。見ればまだ小猫で、こんな小さいのに一人で生きていて、偉いもんだなぁ、こんばんは、と思いながら通り過ぎる。

今朝、コンビニに行こうと同じ道を歩いていたら、その小猫が死んでいた。固まって路肩のコンクリートにへばりついてた。

傍らを見ると、血痕が認められた。事故だろう。餓死でなくてよかったと半分思った。