クッキーフォーチュン

昼、渋谷のスターバックス西尾維新『ダブルダウン勘繰郎』を少し読む。

これまでまったく縁のなかったライトノベルだが、これはいい。読むのがストレスにならない。僕は読書が苦手なのだ。本は好きで、本を読むこともまあ上手と言ってもいい(僕は国文科出身なのだ)が、読書が苦手。泳ぎは得意なのに、水が苦手、みたいなもん。好きで読んでいた『サイダーハウス・ルール』なのに、読み終えたころには軽く円形脱毛症になっていたことすらある(※実在する書籍名とは関係ありません)。

だから、活字中毒と呼ばれるような人たちが半分うらやましく、半分気持ち悪い。じゃあ「情報中毒」かというと、そうでもない。わざと「捨」を選択して個性を主張する奴は嫌いだが。

強いて言えば、消費恐怖症なんだろう。ということはつまり、死ぬのが怖いってことにつながるのか。自我も過ぎればエゴが立つ、ってことか。二つの違いを正確には知らないが、調べることも僕が恐れる、消費なのだ。

それでいて、また14日まで我慢できずに『マリア様がみてる いばらの森』買っちゃった! しかもアニメイトで。負けるということの意味が判った気がしたよ。昼食は板チョコ一枚。もちろん「ラーメン食ったつもり」という「つもり貯金」ではなく、「ラーメン食わなかったんだから、文庫本の一冊くらい」という「つもり浪費」である。

夜、ビデオで『Go!Go!L.A.』を見る。アキ・カウリスマキは一番好きな映画監督なのだが、特に魅力を感じるのは、「外国物」とでも呼ぼうか、『レニングラードカウボーイズ』シリーズや『ラヴィ・ド・ボエーム』など、よそ者達を主人公とした作品である。中上健次の小説も、7〜8冊持っているが、ちゃんと読んだのは熊野のコユイやつではなく、東京を舞台にしたものがほとんどだった気がする。

兄であるミカ・カウリスマキの印象は、この『Go!Go!L.A.』を撮った人というだけだったので、何、ハリウッド指向なわけ? などと思っていたが、とんでもない、この作品だけ見ても十分、弟に負けず劣らず、だ。

もちろん、ヴィンセント・ギャロ演ずる「モス」のバカさがこの映画のキモである。これがなかったら結局ただの僻み映画に落ち着いてしまっていただろう。

西尾維新、昨日の日記にリンクができてたのでクリックしてみてビックリ。「1981年生まれ、立命館大学在学中」ときた。僕は「1979年生まれ、立命館大学卒業」であるから、後輩ということになる。僕は4回生の時も1回生並に授業を受けていたので(単位不足のため)、同じ授業を受けている可能性は高い。4年間、ついにライトな笑いを選べなかった僕らの学園祭ゲリラライブは、彼の目にどう映っていたのだろう。

目覚ましを7:25分に合わせて早めに就寝。土曜日の目覚まし着うたは『乙女パスタに感動』だ。