伝説の少女

マスコミは今、さあやこと入江紗綾の話題で持ちきりである。今もザ・ワイドに出ていた。ランドセルを背負っていたよ。サービスサービス!

女優さんになりたいです、目標は観月ありささんや仲間由紀恵さんです、がんばります、とガッツポーズする姿に、鼻の下が五寸ほど伸びた。

職業柄(うそ)、さあやどうよとよく聞かれる。本当はあんまり聞かれていないが、今後、何度か聞かれることは明白である。そこでどう答えればスマートか、シミュレーションしておこうと思う。

紗綾にぞっこんだと思われて損なのは「流行ものに飛びついた感じ」である。そりゃ紗綾、可愛いよ。美少女だよ。ちゃんとコドモな部分もいいし、本当にFカップ(78cmで!)なのだとすると、へえと感心もする。それをそのまま印象として言えば、「なんだロリコンのくせに当たり障りのないことを」と鼻で笑われ、かといってカッコつけて「流行もんだろ? みんなどうかしてるよ」などとい言えば、「出たよヒロスエ信仰。人はそうして老いてゆくんだね」と同情される。

我々は、とにかく紗綾の「直撃」を避ける必要があるようだ。そこで「さあやどうよ」に対する回答例を2つ用意した。

A「うーん、同じ11歳なら、千春の方が好きだな」

B「うーん、同じ11歳なら、恵那ちゃんのほうがいいな」

「千春か、恵那(ちよ)か」、さあやの直撃を避けるには、この二択になりそうである。また、一般の人が紗綾の魅力を感じるとき、千春的な部分(Fカップ、大人びた表情)を感じ取るか、恵那ちゃん的な部分(肩口や向こうずねの弱々しさ、あどけない表情=半ば冗談)を採るかで、その人の資質が知れるので、注意してみるとよい。

逆に言えば、千春的セクシーと恵那ちゃん的萌えを両方具有した希有な存在が、紗綾なのだとも言える。火の鳥が死ぬと、ぴぎゃあ、という風に新たな火の鳥が生まれる。私はあの生まれたときの火の鳥の表情が愛らしくてとても好きなのだが、もう一人のさあやが結婚する今年、さあやが誕生したという「火の鳥〜アキバ編〜」とも呼べそうな事象に、偶然と呼べないものを感じる次第である。