ストレイダーツ

新宿三越ジュンク堂とロフトができて、今さら若者層を取り込む戦略か、と思いながらも、取り込まれている。今まで一度も入ったことがなかったが、今月だけでもう何度か足を運んだ。

ロフトの中にアイスクリーム屋みたいな石鹸屋があって、楽しいよ。荻上さんとは逆にこういうところでデートしたい。と、なぜか渋谷の町で思う。

(巻き戻し)

昼、幡ヶ谷のブックオフリリー・フランキー『ボロボロになった人へ』、矢部美穂『蒼い告白』(105円)、ちくま日本文学全集内田百間(門構えの中は月。ってこれ言ってみたかったんだよね昔から)他を買うと昨日おろした一万円が六百円になっていた。

日も暮れたころ、一万円をおろして、ダーツ(矢)を買いに渋谷へ。DMCのフェニックス(シルバー・20g)。店になかなか置いてないので、勢いもあって買っちった。定価16000円。ダーツに興味のない人からすれば目を疑う価格だろうが、土曜の版に飯食ってダーツバーで一晩投げて朝飯食ったら一万円なんてすぐなくなるから、マヒしてんだろね。それでも高いんだけど充分。ミスを矢のせいにしないという、背水の陣(もっと的確な言葉ありそう)という意味合いが大きい。まあしかしダーツの矢はメインであるバレルの他にシャフト、フライト、ポイントと、いくらでも責任をなすりつけることの出来るパーツがあるんだけど。

で、数少ないダーツ雑誌『NEW DARTS LIFE』誌の最新vol.10「マイダーツ特集」(これを眺めていて購入を英断したんだけど)にはこうある。

各種ダーツが出回っているが、やはり、このDMCの箱を持っているプレーヤーは特別な人が多い。

その箱というのがたいそうなモノで、DMCと印刷された、ラバー加工された宝石箱式開閉のもの。こんなもん、どんだけ無駄な自意識を削除しても「お、あいつDMCだぜ、どれどれお手並み拝見」となるに決まっているのである。イヤなのである。ただでさえダーツなノリがいやで、そこから逃げるためにほのぼの(萌え)系ダーツスケッチ『まとあて☆サンシャイン』を執筆開始したというのに。

いずれにしろ、私のダーツは相手を傷つける……。

だとすれば、ダーツで言う「アレンジ」を加えるしかない。余った自意識のアレンジ。

箱に、コゲどんぼ先生イラストのステッカーを貼る。というのが、第一に浮かんだ。が、もし明日バイトで凶々しい機械に右腕を挟まれ切断でもしようものなら、ヤフオクとかで売れなくなってしまうと踏みとどまる。

これが日本製ダーツ二大巨頭のもう一角、惑星の名がつけられた「トリニティ」のシリーズならば、僕はトリニティならサターンなのだが、それならグレーのフライトと紫のシャフトで、ヴィーナスなら橙と言ったふうに、セーラームーンでまとめればいいわけだが。(実際『まとサン』の登場人物はトリニティ製のダーツを使用している。何が「実際」なのか知らないが)

フライトという、ハネの部分。オリジナルデザインのあれを、けっこう安価で作れるらしいので、そこでの勝負になりそうである。フェニックスだけに『火の鳥』あたりが無難なんじゃないかと思うが。あとはドムだっけ? なんとかな三連星。あれいいんじゃない? 作品で言うとワンピースなんかはダーツと関連付けしやすそう。R.O.Dというのはどうだろうか。捨てがたい。イギリスだし。いいじゃん。よし、

ナンシー・幕張のオリジナルフライトを、できれば年内に制作します! 「DMC」の部分も「ROD」にしよう。いっそ本型のケースにしてしまおうか。いっそ「P.O.D」で「Project of OTAKU Darts」を今ここに立ち上げよう。

図らずも戦いは始まってしまったわけである。オタクダーツ。オタクってオタクだから、絶対ダーツハマるって。あとはにっくきノリ、あれをなんとかすればいい。『まとサン』はそこに一矢報いるべく執筆準備中なのだが、ヒマがなくってねえ。ブクロでロケハンとかもしたいんだけど。

こうやって俺らが頑張って戦って、いつの日かアキバにメイドダーツバーなんか出来たらこれ、素敵やん。『まとサン』にはマキハラさんというメイド服の店員がいます、ちなみに。大正時代から続く店(オーナー談)なので、別段おかしくないのです。

P.O.Dの本懐は、萌え系のマシンだーね。セガソフトダーツ業界に参入して、サクラカフェ限定、という感じならありなんじゃないかしら。

(巻き戻し、巻き戻し)

朝は『よつばと!』3巻を読んで、笑って、サンボマスターがゲストで出ていた鳥越俊太郎の音楽番組を見てみた。オンガクのことは全然分からないのだが、あのスタンスで表現行為をするというのは、建設に従事しないという選択をした身には、羨ましく思う。ただし、基本的にあれは一回モノのエネルギーだ。一回性の。売れる=コピーをより多く生み出すという図式にどこまで耐えられるのか。オンガクだから耐えられることもあるのだという楽観が可能なのなら、それはまた羨ましい。

だから決して、サンボマスターがオンガク版のカンニングなのではない。一見、そう見えてしまうけど。

それから双恋をDVDに焼いた。双恋のせいで、今月だけで、四半世紀生きてきて食った分を超えるアップルパイを食っている。昨日も三鷹で食った。

(早巻き戻し)

三鷹駅前の、ベッカーズというどこにでもあるコーヒー屋の店頭で女性店員がタイムサービス、アップルパイが100円ですと言い始めたので一コ買って、ドトールでコーヒーを買って、緑道みたいなところのベンチに座って食べたら、視線の先にエホバだか何だかの何とかの何とか場というのがあって、中で楽しそうに何かを蛍光灯に透かしてみていた。

奇しくもだなぁと思った。ちなみにドラクエって2だか1だかを計10分くらいしかやったことないんだけど(ホイミ)、

(ルーラ)

ブックオフから帰宅、夕方、『マシュマロ通信』、夏の学校で幽霊騒ぎの話を見て、渋谷へ。