ヴェルヴェットデリート

「ベルベットタッチ・パス」。僕がVO.&Gやっているバンド名、ではない。

フジテレビのサッカー中継(フェイエの試合)をつけてネットサーフィングしていて実況・青嶋アナの口から放たれ、テレビ画面を、センターサークル付近における中田英寿のように、振り返った、フレーズである。

その他に振り返ったのが、小野がボールを持ったときに「ボールは友達小野伸二。」と、(CMフレーズや会話テンプレートで似たものがあればそれを示し、面白さをUP)と同じイントネーションで・・・あ。(左掌のパーを右掌のグーでぽんと叩く)デリート、デリート。

その後、後半に入って再び振り返らされたのが、小野にボールが回って、左ボランチの定位置からドリブルで上がろうという感じであろう場面で「ボールは友達小野伸二。」と、蛙飛び込む水の音、みたいなイントネーションで風流に読み上げたとき。

小野にボールが回って左ボランチの定位置からドリブルで上がろうという感じであろう場面で「ボールは友達小野伸二。」と、蛙飛び込む水の音みたいなイントネーションで風流に読み上げたとき〜!

CM中にも、一度。VAIOのCMで、「仕事専用モバイル、誕生」と聞こえ振り返ると、赤のと青の、シンプルデザインのやつが並んでいた。どう、わたしたち、シンプル&ビューティーでしょ? 愛人にしたいでしょ?

いいな。と思った。ダブルユー風に言うと、「あ、いいな!」と。我々仕事キチのこと、なかなか分かってるな、と。

しかし、瞬時に頭の中で追っかけ再生すると、その前に「アンチ、」と付いていたような気がする。よく考えれば仕事専用モバイルなんて一般的なサラリーマンなら誰でも持ってるだろうし、仕事で使わないんだったらこんなもの持ち歩きたくないんだけどね、という空気を顕示する以外の用途で、それを使えていない人は多いのだろう。「あ、いいな!」と思ったのとは、真逆のコンセプトだったわけである。しかし私は、思った。

でも、いいな。「あ、でも、いいな!」。音楽とか、ゲームとか? いろいろと、できるのだろな。

そんな私は、(と前置きしておいて、自分の無職さ加減を示し、大オチ)たのである・・・あ。(左掌のパーを右掌のグーでぽんと叩く)デリート、デリート・・・

そんな私は、先日友達に、新生銀行ならセブンイレブンで24時間、手数料なしで引き出せるという知っ得情報を聞かされ、インターネットで申し込むのだというその手続き上の質問として「それって職業『無職』とかでも大丈夫なのかな?」と聞いているような人間なのだが。

アンチどころか、俺自身が、モバイル? みたいな。

(※こぼれ話。「編集」画面で何度となくヴェルヴェットタッチで本当にデリートキーを打つ僕を後ろからのぞき込む女=赤毛、メンソール=が気だるそうに一言。「努力、してんだぁ」)